敵対的企業買収防衛策の種類を解説

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敵対的企業買収防衛策の種類を解説


・ゴールデンパラシュート
敵対的企業買収後、現在の取締役は解任されることが多いので、取締役の退職慰労金の額を高額に設定します。
すると、買収した側は取締役を解任するとき、退職金を多額払わなければならなくなり買収のデメリットが大きくなります。
そして買収を思いとどまらせようとする手法です。


・ティンパラシュート
買収後、人員整理などで従業員が解雇されることが多いことを利用した防衛策で、従業員の退職金の額を非常に高く設定しておきます。
ゴールデンパラシュートと同じく、買収後の出費が多額になることから、買収を思いとどまらせようとする手法です。


・絶対的多数条項
買収した後、取締役解任などの特別決議の可決資本割合を80%~90%等に上げ、簡単に可決できないようにする防衛策です。
ただし日本では定款の変更で絶対的多数条項を削除できるので、定款の変更自体に絶対的多数条項を設けないと意味がありません。


・第三者割当増資
新規に株を発行・増資し、全体の発酵済株式総数を上げ、買収する企業の持ち株割合を下げて買収を妨げる方法です。
通常の公募増資とは異なり、指定された第三者のみが新株を購入できます。
しかし実質的な利益供与となる低価での発行は、増資家保護を主眼とする証券取引法違反の疑いが強く乱用が戒められます。


・ポイズンピル
新株予約権を予め発行しておき、一定の条件が満たされると廉価でそれを行使可能にさせ、買収する側の持ち株比率を下げる防衛策です。
米国では新株予約権付株式を用いて行われます。
日本では旧商法下では認められていませんでしたが、2006年5月1日施行の新会社法で取得請求権および取得条項の取得対価として、新株予約権の付与が可能となりました。


・ブルドックソースの買収防衛策
ブルドックソースの2007年定時株主総会で導入が承認された買収防衛策は、事前に用意した制度でない点で典型的なポイズンピルとは異なりますが、新株発行で買収者の持ち株比率を低下させる点で類似します。
ブルドックソースの買収防衛策は基準日時点の株主に対し、保有1株あたり3株の新株予約権を無償にて付与する手法でした。


・スタッカードボード
取締役の任期を全員2年ずつではなく半数ずつ改選されるようにして時間を稼ぐやり方です。
この防衛策は投資家からの批判が強く、使い勝手が悪いです。
なぜなら、期差選任による取締役のモチベーションの低下の可能性を投資家が危惧するからです。


・黄金株
重要な株主総会の決議事項について拒否権を有する株式を信頼できる第三者に対して発行することで、買収のために必要な決議を妨害する手法です。


・全部取得条項付株式
会社法により少なくとも条文上は導入が可能です。
全部取得条項付株式は取得条項付株式の場合と異なり、取得の際に株主総会および法定権類株主総会での取得決議を要するというデメリットを持つ代わりに、その決議の際に取得対価を設定すればよいので、全部取得条項の設定の際に取得対価を設定する必要がないというメリットがあります。


・事前警告型
買収がなされようとした時には、一定の防衛策を採る旨を予め警告しておく手法です。


・マネジメント・バイアウト
経営陣が株式を取得して閉鎖会社とする手法で、買収防衛策としては端的で究極的なものです。
株式の上場とは第三者の自由な株式取得を認めることであることから、上場廃止にすることは経営者にとって望ましくない者が株式を取得することに真正面から抵抗する方策となります。


・クラウン・ジュエル
会社の持っている財産的価値の高い物の関連会社への売却や、計画倒産などによって株価を暴落させることで買収するメリットを無くす方法です。
ただし、企業価値が下がれば、敵対的企業買収者の関係のみならず会社債権者の債権の引当てとなる財産を毀損するため、場合によっては企業の利益を追求すべき取締役が会社に対して意図的に損害を与える背任罪に該当することもあります。


・ホワイトナイト
買収される企業にとって友好的な第三者、または企業のことをホワイトナイトといいます。
そのホワイトナイトに自社株を買収してもらい、発行済み株式総数の1/3を確保できれば、拒否権を行使することもできます。


・パックマン・ディフェンス
敵対的企業買収を受けた企業が買収提案者を逆に買収することで、自社が買収提案者の現在の経営者のコントロール下に入ることを妨げようとすることです。


・ジューイッシュ・デンティスト
情報工作・PR戦術を中心とする防衛策です。
買収を仕掛けてきた企業の社会的弱点をマスコミ等を用い広め、イメージダウンを図り社会的信用を落とし、買収工作資金を社会的信用度を回復するために回させることで買収をやめさせる方法です。


・高額配当
株式の配当金を非常に高額に設定して、既存株主に株を容易に占いようにアピールする手法です。


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