ねじれ国会とは、その意味と問題点をわかりやすく解説

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ねじれ国会とは、その意味と問題点をわかりやすく解説


ニュースや新聞でよく聞く「ねじれ国会」とはいったい何でしょうが、また、その問題点とは?

2012年12月の衆議院議員総選挙において、自民党が294議席を獲得したことにより、それまで頻繁にいわれていたねじれ国会が今後解消される可能性が高くなってきましてた。

21世紀に入ってから、日本の国会では「ねじれ」の現象が問題となっています。
ねじれ国会とは、衆議院で過半数を超える議席数を持ち、政権与党となっている政党が、参議院では過半数をもっていない状態のことをいいます。

つまり、衆議院と参議院で意見が異なりやすいということになるのです。

ある法案があって、衆議院で可決されたとしても野党が主導権を握る参議院で、スムーズに採決できないことになります。


衆議院と参議院は国会における車の車輪ではありますが、ちょっとだけ衆議院の方が偉くなっています。
たとえば、衆議院で賛成多数で可決された法案が、参議院で反対多数で否決された場合、衆議院において、出席議員の3分の2以上の賛成で可決すれば、成立します。

参議院が採決しない場合であっても、衆議院の可決から60日経ってしまうと、否決したものとみなし、自動的に再可決が可能となります。

さらに、予算案や条約の批准承認案は衆議院から審議をはじめることになっており、たとえ参議院で否決されたとしても、衆議院における判断が採用されます。

このような衆議院の優越があるため、参議院で否決されても衆議院で3分の2以上の賛成で再可決すれば、議案は通ることになるので、可決されることに関しては問題ないのですが、何回もやれば多数の横暴と批判されかねません。

場合によっては、私たちの生活に影響がおよぶ事態を引き起こすこともあるのです。
それが「ガソリンの暫定税率延長」に関するものでした。

これは、2008年3月末で機嫌切れとなるガソリン税などの暫定税率を10年延長する法案を、衆議院の与党が可決し、参議院へ送ったところ、野党多数の参議院は採決せずに棚ざらしにし、ついに税率が下がってしまったというものです。

このことにより、4月からガソリンは安くなり、テレビのニュースなどでは一般市民の好意的な声を取り上げるなどしましたが、その後衆議院は参議院送付後、60日経つのを待って再可決し、5月から再び暫定税率が復活してもとのガソリンの値段に戻ってしまったのです。

ガソリンの値段が短期間で高くなったり安くなったりしたのは、ねじれ国会の影響によるものなのです。


衆参でねじれを起こせば、ガソリン税の問題のみならず、日本銀行総裁や国家公安委員会の委員などの人事がまとまらないという事態も引き起こします。
これらのポストに就くには衆参両院での同意が必要で、しかも法案と違い、再可決の規定がありません。
同じく2008年3月には、日本銀行総裁の人事をめぐって衆参で意見がわかれ、日銀総裁の座が空白になるという事態も起こっています。

こうなると、日本の物価、金融システムの安定をもたらすはずの日本銀行そのものが機能しなくならないともかぎりません。

二院制の国であるドイツやフランス、イギリスなどでもねじれ国会は起こりますので、日本特有の現象ではありません。
また、国会がねじれた状態だからこそ、政策や議案に関する問題点をブラッシュアップできるという見方もできるでしょう。

ねじれ国会はこれまで4度あり、1989年からの海部内閣・宮澤内閣、1998年からの小渕内閣、2007年からの福田内閣・麻生内閣、2010年からの管内閣・野田内閣となっています。


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