日銀って何?その役割と利上げ、利下げの仕組み、影響を解説

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日銀って何?その役割と利上げ、利下げの仕組み、影響を解説


政府の財政政策に対して、金融政策を担っているのが日本銀行、略して日銀です。

日銀は、紙幣を発行する発券銀行や、税金を預金として預かったり、国債の発行事務を行う政府の銀行としての役割を持っています。

また、国内の金融機関すべての当座預金口座を設け、銀行間の決済や貸し出しを行う銀行の銀行としての機能もあります。
緊急の場合には、資金不足に陥った金融機関に対して無利息・無担保の緊急融資「日銀特融」も行います。

しかし、金融にとって最も関心が集まるのが、金融政策です。
金融政策を始める会議である金融政策決定会合は、日銀の政策委員会が毎月1~2回開催されます。

金融政策の代表的なものは、日銀の「利上げ」「利下げ」です。
金融政策の手段として日銀が操作する金利を政策金利と呼びますが、これを上げたり下げたりして物価や景気を調整するのです。

政策金利として以前は、日銀が民間の銀行に貸し出しをする際の公定歩合が使われていましたが、金利の自由化で公定歩合操作は効果を失いました。

そこで現在は、金融市場のひとつであるコール市場の金利、コールレートに誘導目標を設定するという方法が中心になっています。

この誘導目標の上げ下げが、いわゆる日銀の利上げ、利下げというわけです。

利上げがあれば景気は抑制され、利下げなら景気浮揚の効果が期待できます。
たとえば、金融危機で景気が悪化した2008年には、10月と12月の2回にわたって日銀の利下げが行われました。


利上げ、利下げの仕組み

利上げ、利下げの仕組みですが、金利は日銀が勝手に決められるわけではありません。

ではどうしているかというと、日銀が直接、市場の取引に参加して、目標金利に近づくように大量の資金を貸し出したり借り入れたりしているのです。

たとえば、日銀が市場でお金を貸し出すとその分の資金が市場に流れ込み、全体としてお金の量が増えるために金利は下がります。
逆に金利を上げたいときは、お金を借り上げて市場のお金を減らすわけです。

このような方法は、日銀の公開市場操作と呼ばれています。

コール市場だけでなく、いろいろな市場で日銀が保有している債権や手形を売ったり、買ったりします。
売ると日銀が資金を吸収することになり、買うと市場に資金を供給することになって、資金量の調節により金利を誘導できるわけです。

公開市場操作はオペレーションとも呼び、債権などを売る操作を「売りオペ」、買う操作を「買いオペ」ともいいます。

売りオペでは市場の資金量が減って金利が上がり、買いオペだと資金量が増えて金利が下がります。
そのようにして誘導された金利が、他の金融市場の金利や、金融機関の貸し出し金利などに波及し、その結果、市場全体に金融政策の効果が広がっていくのです。


また、異例の手法もあり、それが90年代後半にバブルが崩壊したときに日銀がとった、金利をゼロ%まで下げるゼロ金利政策です。

具体的には1999年に、コールレートの一部の金利を、ゼロに近い状態まで誘導することが決まり、実際にコールレートは0.02~0.03%まで下がりました。
手数料を考えると、これは実質的にゼロ%の金利です。

また、2016年1月下旬の日銀政策決定会合で、日本初となる「マイナス金利」の導入が決定されました。

ただ、今回のマイナス金利は日本銀行と各金融機関における金利の話であり、個人の預金利子がただちにマイナスになるというわけではありません。

一番影響を受けると考えられるのが、日銀以外の銀行で、それまで預金者から預かった資金の多くを日銀に預け、利子を受け取っていたのが、今後は利子を払わなくてはならなくなるため、それよりも企業などに貸し出し金利収入を得るように変わっていくことで景気を後押ししよう、という政策なわけです。


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