ゼオライトって何?その触媒作用や用途を解説

ゼオライトの構造を表した画像

ゼオライトって何?その触媒作用や用途を解説


ゼオライトって何?

ゼオライトとは、主にケイ素、アルミニウムおよび酵素からなる結晶性酸化物です。
SiO4またはAlO4を結晶構造の基本単位としています。
酸素原子を介して構造単位同士が連結することにより、3次元の規則的な立体構造を形成しています。

ゼオライトの酸性質

イオン交換作用を利用してゼオライトにプロトンを導入したものは、プロトン形ゼオライトとよばれ、固体なのに酸としての性質をもちます。
ゼオライトの種類により、プロトン形ゼオライトの酸の強さとは異なり、濃硫酸に匹敵する強い酸性を示すものもあります。
しかし、硫酸などの鉱酸とゼオライトには大きな違いがあります。
ゼオライトではH+はAlの近くに固定されているため、水の中に入れてもH+がオキソニウムイオンとして水中に遊離することはありません。
フェノールフタレインを含むNaOH水溶液を「純水+ゼオライト」に加えてかくはんすると、色が消え、pH試験紙の色が緑色となりました。
水溶液中のOHがゼオライトの細孔中に入り、H+により中和されたことが分かります。
以上のことから、ゼオライトを加えた水の中には指を入れても大丈夫であり、もちろんゼオライトそのものを触っても皮膚は侵されません。
プロトン形ゼオライトは、さわれる酸だといえます。


ゼオライトの分子ふるい作用

ゼオライトの構造の特徴は、多数の規則的な細孔という穴をもつことです。
この細孔の大きさはゼオライトの種類によって異なりますが、メタンやベンゼンなどの簡単な分子の大きさと同程度です。
そのため大きさの異なる分子の混合物から、小さな分子だけを細孔内に取り込むことができます。
この性質は分子ふるい作用とよばれ、他の物質ではほとんど見られないゼオライト特有の性質です。

ゼオライトのイオン交換作用

4価のSiの代わりに3価のAlが組み込まれると、ゼオライトは負に帯電します。
この電荷を中和するため、Na+、Ca2+などの陽イオンがAlの近くに存在しています。
これらの陽イオンは、ゼオライトの結晶骨格に組み込まれていないため、他の陽イオンと交換することができます。
例えば、Na+を含むゼオライトを塩化カリウム水溶液中に入れると、Na+はK+と容易に交換されます。
ゼオライトとはイオン交換作用をもつ無機化合物の代表的な物質なのです。


ゼオライトの触媒作用

ゼオライトとは、安全な酸であるだけでなく、数百度の温度にも耐える丈夫な酸ともいえます。
そのため、酸が触媒となり加速される化学反応に対して、ゼオライトが適用されています。
一方、ゼオライト中にイオン交換により導入した金属陽イオンは、孤立した裸のイオンであり、特異な触媒作用を示すことが知られています。
例えばディーゼル自動車の排気ガスからのNO除去などに対して実用化が検討されています。

ゼオライトの用途

ゼオライトを最も大量に使用しているのは、洗剤です。
洗剤の主成分である界面活性剤が有効に作用するためには、水中のCa2+やMg2+を除去する必要があります。
洗剤にNa形ゼオライトを加えて、これらのイオンをイオン交換作用によりNa+と交換することにより、硬水を用いても洗浄能力が低下しないようにしています。


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