視覚特性、色が見える仕組みとは、錐体細胞による色の識別機能

錐体細胞を解説した画像

視覚特性、色が見える仕組みとは、錐体細胞による色の識別機能


電磁波は、波長の長さによって、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線に分けられます。

このうち、波長が380nm(紫)から780nm(赤)までの可視光線が眼に入ると、網膜に当たり、その網膜の中の錐体(すいたい)と呼ばれる視細胞で、デジタル信号に変換されます。

眼が電磁波を受ける仕組みは、カメラのシステムに似ています。
茶目の部分に当たる虹彩は光の量を調節する絞り、像を結ぶための水晶体はレンズ、そして像が投影される網膜はフィルムといえます。

人間の網膜には、長波長、中波長、短波長に反応する赤錐体、緑錐体、青錐体の3つの錐体があります。

この3つの錐体が、光の3原色といわれる赤、緑、青にそれぞれ対応しています。

たとえば、780nmの電磁波が網膜に当たると、赤錐体がそれを吸収し、赤のデジタル信号に変換して、視神経から大脳へ送り出します。

人間は、この色光の三原色によって、すべての色を知覚しています。


赤い物には赤い色が塗られている。
色彩の考え方でいえば、この日本語は間違いです。
前述したとおり、眼に入ってくる色は電磁波です。
それに色がついているわけではありません。

では、色はどこで知覚しているのか。
電磁波は、網膜の錐体によってRGBのデジタル信号に換えられ、視神経を通り、最終的には大脳の後頭葉の視覚野に届きます。
この視覚野で、RGBのデジタル信号の比率によって、ようやく色として知覚されます。

その一方で、、RGBのデジタル信号が間脳を経て、視床下部、下垂体、松果体などを刺激すると、ホルモンの分泌が生じます。
その結果、生理反応が起こり、心理に重要な影響を及ぼすことになります。

それまで赤いものは赤い光を出しているだけです。
つまり、赤い色が塗られているわけではありません。

最近では、人工知覚の研究が進み、人工眼が開発されています。

眼に障害を持つ人でも、人工眼を通して、RGBのデジタル信号を視覚野につながる視神経に送ることで、画像を見ることができます。

色には、赤や緑や青というように色味がありますが、その違いは何から生じるのか。
それは、光の波長の違いのためです。

色と色の間にはっきりとした境界はなく、段階的に赤、橙、黄、緑、青、青紫、紫へと少しずつ色が変化していることがわかります。

波長が最も長いのが赤で、最も短いのが紫です。
つまり、波長の違いによって、色味の違いが生まれているのです。


色相の中で最も鮮やかな色のことを純色といいますが、赤、橙、黄、緑、青、青紫、紫の7色がその代表です。
ただし、現実には7色だけでなく無限にあります。

絵具などでは、それが10色ないし12色のラインナップになっているのがふつうです。
12色の場合、赤・赤橙・橙・黄・黄緑・緑・青緑・緑青・青・青紫・紫・赤紫です。

また、同じ色でも、鮮やかに見える色と、鈍く見える色があります。
それはどうしてか。
前述したように、色の違いは波長の違いでした。

しかし、色の鮮やかさは波長の長さだけによるものと断定することができません。

色が鮮やかに見えたり、鈍く見えたりするのは、色味の強弱の度合いです。
このことを色彩用語で彩度といいます。
なお、純色は最も彩度が高い色を指します。

光との関連でいえば、光の量が多ければ、その分、彩度は高まりますが、そのことだけで説明はつきません。
色のエネルギーが鮮やかさとして現れるのです。
色エネルギーが強ければ、その色は鮮やかに見え、色エネルギーが弱ければ、その色は鈍く見えるのです。

色味でいえば、赤は青よりも鮮やかに見えますが、これは赤のほうが色エネルギーが強いからです。

色エネルギーが強いと、人目を引く力も高くなります。
赤は、商品やサービスの広告などのアイキャッチャーによく使われます。


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