月の性質と月がどうしてできたかの成因説を解説

月の画像

月の性質と月がどうしてできたかの成因説を解説


月は地球の周りを回っていますが、地球から月までの距離は約40万kmです。

太陽から地球までの距離は1億5000万kmもあります。
ですから、月は地球の周りを回っているといっても、太陽から見れば月は地球と同じ場所で自転しながら回っているようなものです。
月は約1ヶ月で地球の周りを回ります。
月自体の自転も同じですから、月での1日は地球でいう1ヶ月になります。
ですから月の1年は12日になります。
そのため、1つの季節に担当する日数は、月では3日にしかなりません。

地球をはじめとする惑星は、回転する原始太陽系星雲の中から生まれたものです。
このため、惑星は現在も太陽の周りを回っています。

次に性質を解説します。
月は惑星の衛星としては大変大きいものです。
月の直径は地球の4分の1もあります。
太陽系の中で、月以外で、惑星に対してもっとも大きい衛星は海王星のトリトンですが、これは海王星の10分の1ほどしかありません。
また、月の質量は地球の81分の1です。
太陽系の衛星の中で一番重いのは木星の衛星のガニメデですが、それでも、この衛星の質量は木星の1万分の1しかありません。
このように月は衛生としては異常に大きいといえるのです。
また、月と地球の距離も大変近いのです。
このことから地球と月は二重惑星であるという人もいるぐらいです。


地球から見て、黒く見えるところが月の海と呼ばれている、ウサギの形に見えるところです。
白っぽいところが高地です。
高地はクレーターがたくさんあって、起伏に富んでいるので太陽光を反射しやすく明るく見えるのです。
海は平坦なところで反射率が低く黒く見えます。

本当は、月には水がないので、海はおかしいのですが、ガリレオが望遠鏡を発明し、海と名づけた名残だということです。

1969年、アポロ11号で人類が月に降り立ち、持ち帰った岩石を研究したことにより、月の歴史がわかってきます。

月ができた最初の数億年は太陽系内で隕石の衝撃が激しく、月の表面もそのために深さ数百kmまでは溶けていました。
これは、マグマの海という意味でマグマオーシャンといわれています。

そして、軽いものが浮かび上がり月の地殻をつくりました。
これが、月の高地ですが、現在の高地はその後の隕石の衝突を受けて、散々にくだかれ混ぜられたような岩石になっています。
高地の岩石の年代は39億年から40億年なので、この時期まで隕石の衝突は盛んだったようです。

その後、大きな盆地ができ、下から上がってきた熱い溶岩が盆地を埋めて、海ができあがりました。
火山活動は32億年前まで続いたようで、それ以後、前ほど頻繁ではないものの隕石の衝突によるクレーターがつくられ、月は現在のような姿になったのです。

月の平均組成は地球と比べてアルミニウム、カルシウム、チタンといった元素に富んでいて、鉄、ニッケルといった金属が少ないようです。
このため地球にあるような金属鉄のコアが月にはないようです。
もしあったとしても半径は500km以下だろうといわれています。


次に、月がどうしてできたか、の成因説ですが。
月は衛星としては大きいので、地球とは別の場所でつくられたものが、地球の側を通った時に地球に捕獲されたとする捕獲説がありました。
しかし、これには色々と難点があります。
まずは、捕獲が起こること自体が非常に難しいだろうということです。
月の持っていたそれまでのエネルギーを何かの形で捨てないと、地球に捕まることはできません。

捕獲説は、月のサイズが大きいことと全体の化学成分が地球と異なることからでてきましたが、その後、月の岩石の酸素の同位体比を調べた結果、地球と同じであるという結果になりました。
酸素の同位体比は隕石によって異なるので、このことは、地球と月が同じ起源であることを示唆しています。
そのため、現在では、別の天体の捕獲説よりは、地球と同じものから分かれたという分裂説が主流になっています。

分裂説は、1878年にダーウィンによって、最初に唱えられたものです。
昔、地球の自転が速かった時に、地球の一部がちぎれて、月になったというのです。
この説は、その後、さまざまな形に発展していきました。
地球のコアができた時、地球の物質分布が変わるので、回転が不安定になって月ができたという風にも考えられました。
この説によると、月の平均密度が地球のマントルの値に近いことや金属コアがないことなど化学的な性質もわかります。
しかし、この説の欠点は、月が分離するには、地球の自転が非常に速くて1日が3時間くらいだったとしないといけないことです。

そのため、小天体がぶつかって、地球のマントル物質がはぎとられたというジャイアント・インパクト説という説が提唱されました。
これによれば、火星ほどの大きさの天体が地球に衝突したと考えられています。
原始地球は破壊され、地球のマントル部分は大部分が宇宙空間に飛び出しました。
その一部は地球に再び集積しましたが、衝突が斜めだったので、多くの部分が地球の周回上に残り、それが集積して月になったというものです。
コンピュータによる数値シミュレーションでも、月が大変短い時間の間に集積することが示されています。

この説は、月の物質の化学的な性質をよく説明できるモデルとして、今では広く受け入れられています。


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