依存症と趣味の違い、依存症のタイプを解説

アルコール依存症を表現した画像

依存症と趣味の違い、依存症のタイプを解説


依存とは「何かに頼って生きること」あるいは「あることをしないと満足できない状態にあること」をいいます。

しかし、そういう状態にある人がすべて、依存症というわけではありません。

たとえば、赤ちゃんはお母さんに依存して生きていますが、これを依存症とはいいません。

ほかにも、毎日登校中に音楽を聴かずにいられない、毎日甘いものを食べずにいられない、などということはよくあります。
これらは趣味、嗜好、習慣とも言えるもので、だれしも1つや2つは思い当たるでしょう。

お酒が好きで、毎晩晩酌を欠かさない、というだけなら問題はありませんが、健康を損ねるまで飲み続けて、仕事もできないという場合はアルコール依存症という病気だ、と言えるでしょう。

つまり、依存症とは、ある特定の物質や行為によって快感や高揚感を得て、やめなくてはいけないとわかっていても、それを繰り返し行わずにはいられない状態になることです。


依存症は、のめり込む対象によって、大きく「物質依存症」と「行動嗜癖」の2つのタイプに分けられます。

・物質依存症
特定の物質に依存するタイプで、代表的なものに「薬物依存症」「アルコール依存症」「ニコチン依存症」などがあります。

最近は、抗不安薬や抗うつ薬などの病院で処方される薬物に依存する人も増えています。

・行動嗜癖
ある特定の行動のプロセスや、ある特定の人との人間関係そのものに執着して依存してしまうものです。

主なものに「買い物依存症」「ギャンブル依存症」「摂食障害」「仕事依存症」「ネット依存症」などがあります。

ただし、摂食障害のように、食べるという行為への依存と、食べ物という物質への依存というように、どちらも併せ持っているタイプもあります。

これらをまとめて、医学的には「嗜癖(しへき)」と呼んでいますが、依存の対象が物質の場合にのみ「~依存症」といいます。

ですから、行動嗜癖の場合は、本来なら「ギャンブル嗜癖」や「ネット嗜癖」と言うべきですが、嗜癖という言葉は分かりにくいため、一般にはギャンブル・ネット依存症と呼ばれています。


ただ、対象がなんであれ、それに依存してやめられなくなるのは同じです。
依存症に陥った人たちは、「自分の意思が弱いせいだ」と考えがちで、周りもそのような目で見てしまいます。

ですが、依存症は意志の問題ではありません、れっきとした心の病気なのえす。
ですから、積極的に治療しなければ治りません。

また周囲が依存状態に気づいても、本人に病気だという自覚がなく、その気になればいつでもやめられると思っている場合もあります。

近年増えてきた依存症にネット依存症があります。
これについては、まだ研究が始まったばかりで、定義も診断もガイドラインも定まっていません。

またアルコール依存症や薬物依存症のように、それをやめたからと言って震えや吐き気などの目に見える身体的な離脱症状が出るわけでもありません。

しかし、「やめようとしてもやめられない」「日常生活に支障をきたしている」「健康を損ねている」などの点で、アルコール依存症やギャンブル依存症と同じ、依存症という病気の1つと考えられます。

依存症に陥っている人は、他の精神障害を合併しているケースが多く、それが回復を遅らせる要因になっています。
ある依存症の治療中に、隠れていた病気や障害が明らかになるケースもあります。
たとえば発達障害のある人が、それが原因で生きづらさにつながり、ネット依存症を招いていたというケースでは、依存症だけでなく、病気や障害への対処も必要になってきます。


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