社会不安障害とは、種類と症状、治療方法について

不安そうな表情の女性の画像

社会不安障害とは、種類と症状、治療方法について


社会不安障害が病気である、と示されたのは1980年代のことでした。
さまざまな研究が進み、人前で緊張し、体の反応が度を超していることを苦にして、社会的行動を避けている人が多いことがわかったのです。
そして、病気の要因が遺伝的要素だけではなく、脳内物質の機能的なバランスが崩れて起こっていることもわかってきて、薬の服用の有効性も確認され、多くの人が受診・治療を受けるようになったというわけです。

社会不安障害の症状とは、単なる不安、引っ込み思案などとは違います。
それは、社会不安が過剰になって個人的な悩みが非常に大きくなった状態です。
人の目や評価を異常に気にし、他人から劣等に見積もられたり、否定されたり、嫌われたり、恥をかかされたりすることに恐怖を感じます。
そして、恐れるだけではなく、周囲の人が自分をよく思っていない、マイナスに評価しているに違いない、などと思い込む傾向が強く見られます。
さらに、他人の言動を脅威に感じるようになり、そういった場面を回避することが多くなるのです。


社会不安障害の中には2つの種類があります。
それは、「全般性社会不安障害」と「非全般性社会不安障害」です。

全般性社会不安障害とは、ほとんどの社会的状況で不安や恐怖を感じているタイプの人です。
社会不安障害の中でも重症であると考えられ、自分が周囲の人から注目されるような場では、いつも強い恐怖や不安を感じてしまう、といいます。
また、非全般性社会不安障害と比べて、若いときに発症しやすいといわれます。
また、うつ病、パニック障害、アルコール依存症などの合併が多い、ということもわかっています。

全般性と非全般性は、同じ社会不安障害の中に含まれるものですが、その原因は異なると考えられています。
全般性社会不安障害の原因は単純ではなく、不安や恐怖を引き起こす体験が過去にあってそれが忘れられないぐりショックな出来事だった、とか、社会不安障害を持つ人が家族の中にいることなどが考えられます。

非全般性社会不安障害とは、ある場面の状況のときに強い不安や恐怖を感じるけれど、それ以外では目立った症状がないタイプの人です。
問題になるのは特定の場面だけで、ほかはあまり問題がないということです。


全般性に比べて発症年齢は高く、不安の場面は明らかです。
人前で話しをすると緊張する、スピーチだけが苦手、電話対応での会話が不安、人前では字が書けないというように場面が特定されています。
身体反応の対象が限定されているので、そこを乗り切るために薬を服用したり、そうした場を回避したりすれば対応できます。
薬を上手に服用すれば、不安や恐怖の悪循環を断ち切り、病気を克服することもできるというわけです。

全般性社会不安障害のほうが治療を必要としていますが、病院に行くこと自体に不安を感じてしまうため、必ずしも医療機関に相談していないのが現状です。
そのため、非全般性のほうが受診する人が多いようです。

最近では、社会不安障害をかかえる人たちの脳の内部で何が起こっているかが解明されつつあります。
上手に薬を使用すれば症状が改善していき、問題が解決できることがわかってきたのです。
ですから、苦しいと感じ、自分の行動に規制をしてしまっている状態なら、一日も早い受診をおすすめします。

自分のあがってしまうところや緊張しやすい性格を克服するためには、「性格だから仕方ない」とあきらめないことです。
不安や恐怖をそのままにしておくと次第に増大し、人間関係がうまく築けないという問題がついてまわります。
そして、意識すればするほど、緊張や恐怖を感じる悪循環に陥ってしまい、そうした場を回避するようになります。
人生の貴重なチャンスを失わないよう、専門医の診断を受けて治療していきましょう。
社会不安障害は、適切な治療によって確実に治っていく病気です。


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